「能力」を意味するcapacityとcapabilityの違いをイラストで理解しよう

1.読み方と意味

capacity [kəpˈæsəṭi] :能力、容量

capability [kèɪpəbíləṭi]:能力、素質、才能

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2.イラストで理解しよう

下記イラストを見ながら、イメージで覚えましょう。

荷台に乗せて運べる能力、容量(=capacity)一杯に荷物を積んでいるトラックが、急な坂道を登れる能力(capability)を発揮してます。

ちなみに、このcapacitycapabilityではビジネスの現場でもよく使われますが、紛らわしくて理解しにくい単語の一つです。

会場の収容人数、グラスの容量、人の「現状」の能力、一気にさばける仕事のキャパ等を表すcapacityに対して、capability「将来性」等のニュアンスも含まれ、人に使う場合は、今後成功する「潜在能力」、「実務能力」、「専門的な能力」等の意味で使われます。

3.例文

capacity [kəpˈæsəṭi] :能力、容量

capacity audience 満員

引用元- 新英和中辞典, Weblio

capability [kèɪpəbíləṭi]:能力、素質、才能

nuclear capability 核(戦争)能力

引用元-新英和中辞典, Weblio

4.派生語

それぞれ、形容詞系、また動詞形、副詞系の派生語があるので、まとめて覚えましょう。

形容詞名詞動詞副詞
capacity-能力いっぱいのcapacity-能力、容量capacitate-を可能にする
capable-能力があるcapability-能力、素質、才能capably-うまく

capable はbe capable of ~で、「~することができる」、「~する能力がある」という言い方をよくするので覚えておきましょう。

5.よく使われる表現

capacity [kəpˈæsəṭi] :能力、容量

  • in one’s capacity as~:~という立場で
  • administrative capacity:事務処理能力
  • maximum capacity:最大容量

capability [kèɪpəbíləṭi]:能力、素質、才能

  • military capability:軍事能力
  • capability to make an acquisition:企業買収する能力

6.その他(同義語、反意語、他)

その他、「能力」を表す単語として、abilitycompetence等がありますが、abilityは広い意味で単純に「能力、出来ること」を表し、例えば、あまり専門的でない「excelを使える能力」等だと、capabilityではなく、ablitiy (ability to use “Excel”)が妥当。

一方、competenceは「結果や成果と結びつく能力」を表し、「実際に発揮している能力」。よく企業のコアコンピタンスという言葉が使われるように、これは、「他の企業が真似出来ない事業経営の核となる能力」を表します。

7.確認テスト

下記の(a)~(d)の中から、( )に当てはまる単語を選びなさい。

Q1. He managed the conference very ( ).

(a)affordably

(b)approximately

(c)rarely

(d)capably

回答

Q1. He managed the conference very ( ).

× (a)affordably:手頃に

× (b)approximately:おおよそ

× (c)rarely:ほとんど~しない

〇 (d)capably:うまく

解説

どの選択肢も副詞系なので、意味に合うものを選ぶ問題です。ただし、capablyの意味が分かっていないと他の選択肢を選んでしまう可能性もありそうです。